Mechanic

ICKX兵工技研 PDF

ICKX Profit Defensive Forces. 自社の利益防衛の名目で企業が独自に保有する私兵団。

通常、配備されるRの多くは軍からの払い下げ品であるが、ICKXの場合ほとんどすべての機体に改造が施され、それぞれ全く別物の性能を得ている。

また、大戦後あらゆる組織に先んじてエイリアンの技術解析に成功したICKXはこの分野で現在もパイオニアであり、その解析データは自社製品への活用はもちろん、特に強力なものについては自軍の兵力強化のため優先的に利用している。そのため他勢力との戦力の単純比較が難しく、外部からは一目置かれる存在となっている。

R-S2O Y1
速力A 機動性B+ 安定性C 装甲D+ ロック速度D 機銃C+ 搭載量B

ICKX兵工技研が自社製品の性能評価のために製造した実用試験機。

公にされているスペックだけを見てもその能力は甚だしく、試験機とは経営戦略上の呼称に過ぎず、実際には様々な新技術をふんだんに盛り込んだ野心的な高性能機であると見る向きが強い。

あらゆる面で突出した能力を持つ本機の存在が実際にICKXの兵器開発に多大に貢献していることは疑いようがないが、ICKXは主力RとしてはIKX-27の開発で満足しており、本機自体の量産・配備は始めから視野に入っていないようである。

運用性質上必須である超高速コンピュータ、各種の高精度センサ類の恩恵により、レーダーロック速度や電子戦能力は他を圧倒するものがある。反面、機銃の代わりに装備する高出力レーザーガンモジュールはエネルギー消費が激しく、たとえ実戦であろうとも連続使用は厳しく制限されている。

R-21D DIETBALD
速力C+ 機動性B 安定性D 装甲C+ ロック速度A 機銃E+ 搭載量B

ICKXが少数を購入し、独自に高性能化を図っていたR-21のうちの一機。

元々は汎用性を高める方向での改造が進んでいたが、試験的に選任のパイロットを選定し、その趣向を積極的に反映したカスタムモデルが制作される運びとなった。

R-21Dは敵機との格闘戦に勝利することを最重要視した機体である。近距離戦闘で重視される加速性能と操縦応答性が強化されており、固定武装である機銃は砲身寿命を犠牲に強力な炸裂弾を発射する。また、本機の運用にあたっては原型機以上に激しく、連続した機動が予想されるため、フレームにも相応の補強が施されている。

総じてコンセプト通りの高性能を実現しているが、機銃の換装やフレーム補強の影響で増加した重量のために、旋回半径自体は僅かに大きくなっているようだ。

R-40MR DELA WELEDA
速力C+ 機動性B 安定性D 装甲C+ ロック速度A 機銃E+ 搭載量B

ICKXが少数を購入したR-40のうちの一機。原型機はもともと傑作と名高い高性能機であるが、ICKXはそのまま運用するつもりは更々無かったようである。

R-21D同様選任パイロット付きのカスタムモデルで、豊富な搭載力で機内設備を充実し、単機での作戦遂行能力をさらに高めた高コスト機体。

パドル制御によるベクタースラストを実現しており、エンジン推力自体も向上することで旋回時の速力低下を最小限に止めている。

原型機の弱点であった機銃威力の低さは連射能力を向上して弾密度を強化することで改善が図られているものの、いまだ根本解決には至っていない模様。

攻撃・防御・偵察等、あらゆる種類のミッション遂行が可能だが、特に対地目標選定能力に優れており、爆撃を得意とする。これはフォートクォートをはじめ空母艦隊を戦力の中枢に据えるICKXの保有機としては珍しく、本機のひとつの特徴となっている。

R-10E NEW FIELD
速力C 機動性D+ 安定性A 装甲C ロック速度C 機銃D 搭載量B

優れた安定性、搭載力を持つR-10にICKXが手を加えた近代化改修版。

コンピュータやレーダーの能力が大きく向上している他、ICKXが誇る各種高性能ミサイルの運用能力を持つ為、総合的な攻撃力は原型機とは比較にならない。

旋回率に特段の向上は見られないまでもエンジン推力は増大している。

R-17at GROUND PAIN
速力E+ 機動性E 安定性A 装甲A ロック速度C 機銃B+ 搭載量A

極めて強力な対地攻撃能力を持つ。

一企業が配備するには様々な政治的制約が付きまとい、ICKXといえどその保有数は多くはない。

他機同様にエイリアン拠点攻略の名目で強化されてはいるものの、そもそもの調達時期が遅く、時間的制約から電子兵装への大きな改造は見送られた。

鈍重な点は相変わらずだが、エンジンコントローラ周りの改修により応答性に若干の改善が見られる。

IKX-27 HIRUND
速力:C 機動性:C+ 安定性:D 装甲:C ロック速度:B 機銃:C+ 搭載量:C

艦隊防御の要としてICKXにより再設計された、フォートクォート航空戦隊の中核。ICKX PDFでは原型のR-27Bを完全に置き換えて配備されている。

高性能な電子システムを揃えており、高速かつ正確に敵機を捉え、各種の高性能ミサイルで先制し優位に立つ。軽快な機動性を持つため格闘戦に於いても隙がなく、コンパクトな機体は艦上での取り回しにも優れている。

十分に強力でありながら数を揃えやすく、組織内外から高い評価を得ている。

フォートクォート

ICKX PDF旗艦。艦長はICKX現所長のフルト。

対エイリアン戦争においてエイリアンが使用した潜水空母“フォーチュン”を回収、改造したものである。エイリアンのフォーチュンとの区別を明確にし、無用な混乱を避けるために、ICKXは手に入れたフォーチュンを“フォートクォート”と呼び改めたのである。

フォーチュンとの外観上の差はほとんど無いが、装備する火砲はいずれもより強力なものに換装されている。中でも最大のものは主砲たる多連装レーザークラスターシステムで、非常に高い収束率を持つ無数のマイクロレーザー発振器からの同期照射により、見掛け上の大口径レーザー攻撃を実現している。フォートクォートはこのシステムを左右の“胸びれ”の前縁に3基ずつ、“尾びれ”前縁に2基ずつ、合計8基装備している。

海中潜行、大気圏離脱、宇宙戦闘能力は健在だが、スフィアード・ペンタゴン破壊に伴いフォーチュンが失ったエネルギーシールドはフォートクォートに於いても復活していない。ICKXの発表によれば、フォーチュンが内部にシールドジェネレーターを持っており、そこにスフィアード・ペンタゴンがエネルギーを送信していた、というような単純な構造ではどうやらないらしく、シールドシステムの全容解明にはいまだ時間を要するようである。そのうえで、『現在のところは対電子攻撃手段や近接防御、ダメージコントロール能力を改修し、大気中での姿勢制御を“地球人的見地”から見直すことで、シールドに依存していた脆弱さを補っている』としている。

拠点としても戦力としてもICKX最重要兵器、最高価値施設である事は疑いようがないが、その割には運用法がアバウトで、企業間のいざこざの最前線で見かけることも少なくない。

一部からは「お姫様を守る少々物騒すぎな城」だとかなんとか。

ラバーズ

ICKX PDF護衛艦。フォートクォート同様、エイリアンが用いたラバーズを改造した艦。

両舷の長距離レーザー砲を近接防御用ビームガンに換装し、自身やフォートクォートに接近する敵航空機にビームの雨を浴びせ掛ける。レーザー砲は艦尾に移設しており、こちらもデータリンクと合わせて優れた攻撃力を発揮する。

現在までに最低でも5隻が同時に確認されており、これらがフォートクォートを中心に展開する様子は圧巻。

連合軍

連合軍が使用する急襲機。

正規軍機のため実験機にありがちな飛躍的な能力は無く、質実剛健といったところ。機体性能で劣ってもトラブルが発生しづらく継戦能力がある。

各国による運用思想の違いから機体性能に差があるが、互換性は失われておらず寄せ集めの連合軍がエイリアンと戦えた理由の一つである。

R-10
速力E+ 機動性D 安定性B+ 装甲C ロック速度D 機銃D 搭載量B+

史上初の急襲機。

F-16によく似た、現代の航空機らしいフォルムをしている。

抜群の安定性能と豊富な搭載能力を有するが、初飛行から時間が経過しており、他の新鋭機に比べてスペックが劣る点は否めない。

しかし本来の戦闘用のほか、偵察用や実験用としていまだ多くの機体が現役であり、本機の冗長性と信頼性の高さが伺える。

R-17
速力E 機動性E 安定性A 装甲A ロック速度B 機銃D+ 搭載量A

双胴の大型急襲機。

対地攻撃用として開発されたR-17atと、それを対空攻撃に転用したR-17ftが存在する。

2つの胴体は武装コンテナで、シンプルな形状は急襲機でも屈指の搭載能力と耐久性を誇る。

高精度コンピュータとの効果も合わさり、従来の爆撃機なみの戦果をあげたこともある。

ただし、非常に鈍重なため、ftタイプも含め航空戦は期待できない。

R-21
速力B 機動性B+ 安定性D+ 装甲D ロック速度B 機銃D 搭載量D+

対空性能に優れた万能機。

航空戦の主力が戦闘機や攻撃ヘリから急襲機に移る過程で開発された機体。

無尾翼デルタにカナード翼と、欧州の戦闘機によく似た形状を持つ。

優れた飛行特性を持ち、遠距離、格闘戦問わず敵機を圧倒する姿は“空の猟犬”の異名に違わない。

反面、水準は満たしつつも装甲と安定性に若干の不安を抱えているため、対地攻撃には向かない。

R-24

速力A 機動性D+ 安定性C 装甲C ロック速度C 機銃A 搭載量C+

速度性能に特化した一撃離脱機。

大型のエンジン二機に小さい翼幅が生み出す速度は凄まじいことこの上ない。

原点に戻り“急襲”することに特化した。

水平飛行で時速900kmを超え、亜音速域を飛行できる数少ない機体。

安定性と搭載能力にも優れている。

反面、旋回性能が非常に悪い。

強力な機銃を搭載しているが、機体特性ゆえ格闘戦には向かない。

R-27

速力E+ 機動性C 安定性C 装甲C ロック速度D+ 機銃C 搭載量C

汎用性に優れた万能機。

無尾翼に機体全長ほどもある前進翼と、急襲機らしいフォルム。

突出した能力こそ無いが、対空、対地ともにそつなくこなせる。

舗装されていない路面でも運用が可能なサスペンションを搭載している。

比較的強力な機銃を搭載し、コンピュータも簡易なため前線での稼働率が高く、非常に信頼性が高い。

コストパフォーマンスにも優れたことから、R-10と双璧をなすベストセラー機。

既存のR-27を大幅に改造したセカンドソース機、傑作機の後継を目指したR-55他、数々の関連機が存在する。

R-32

速力C 機動性B 安定性C 装甲E ロック速度B 機銃D+ 搭載量D

一対一の格闘戦に特化した小型機。

全翼、単発の機体形状が非常に高い機動性と安定性を両立させた。

反面、小型機ゆえに搭載能力と耐久性は極めて低い。

特化機ゆえに汎用性は低いが、飛行性能の高さからドライバーからの信頼は厚い。

R-40

速力C 機動性A 安定性B+ 装甲A ロック速度A 機銃E 搭載量A

非常に高い能力を持つ万能機。

大型のデルタ翼に双発と、一見愚鈍に見えるが推力偏向ノズルの搭載により機動性も高い。

非制空圏下での単独爆撃を想定して製作されたため、あらゆる状況に対応出来る。

あらゆるパフォーマンスが高いところでまとめられ、最強の機体の一機に数えられる。

ただしこれは機銃性能を無視した際に得られる評価であり、本機の高スペックには機銃性能が犠牲になっている。

急襲機同士の戦いでは機銃を使う場面が多いため、パイロンにガンポッドを搭載するドライバーも多い。

R-44

速力D 機動性B 安定性A 装甲C ロック速度A 機銃D+ 搭載量D

低空域での性能に秀でた攻撃機。

ビルや山の間を縫うようにして飛行し、爆撃を行うことを目的に設計された。

非常に安定性が高く、失速域が狭い。

機動性にも優れ、優れた応答速度とあわせ対空戦闘もこなせる。

唯一の欠点は武装の脆弱さ。固定武装も外部兵装もあまり多くは積めない。

戦闘継続能力に欠けるため、奇襲や邀撃任務に使用される。

R-50

速力C 機動性B 安定性E+ 装甲D+ ロック速度C 機銃A 搭載量D

全翼、翼端エンジンと奇抜なデザインの急襲機。

単機でより多くの戦果をあげるよう設計されたため、急襲機としては異常な口径の機銃を搭載している。

翼端に推力偏向ノズルを搭載したため、従来機には無い機動性を実現した。

一方、翼端エンジンの弊害から非常に安定性が低い。旋回後、アビオニクスでは満足に打ち消せないだけの慣性が残る。

“人”では性能を満足に発揮できないことから、“人の脳”のみ積んだR-50が使用されることがあった。

この経緯から正式に採用している部隊は少ないが、個人的な趣向から搭乗する者はその限りではない。

R-55

速力D+ 機動性B 安定性C 装甲C ロック速度A 機銃C 搭載量B

汎用性に優れた軽急襲機。

R-27の後継機を目指して設計された。

あらゆる任務に対応できるマルチロール性はもちろん、信頼性やコストに優れた点もR-27を踏襲している。

現存する急襲機の中でも高いパフォーマンスを誇る。

機体速度が若干遅い。格闘戦を前提に作られた機体に及ばないが、十分こなせるレベル。

推力偏向ノズル採用のため旋回時の回頭速度は上昇した。しかし実際に進路を変更するまで時間がかかるため、回避時は注意が必要。

R-59

速力A 機動性A 安定性E 装甲E ロック速度C 機銃E 搭載量E

三枚翼を採用した極地戦機。

規格外の急襲機のひとつ。

離着陸能力を持っておらず、離陸時はカタパルトによる発進か大型機からの投下、着陸時はビル間などに張られた緊急停止ネットを使用する。

カタパルトさえあれば何処からでも打ち上げられるため、拠点防衛や脱出に用いられる。

機体形状から格闘性能は非常に高いが、武装能力は低い。

R-X66

速力A 機動性A 安定性E 装甲E ロック速度A 機銃E 搭載量E+

全翼の試作急襲機。

規格外の急襲機のひとつ。

常識外の旋回性能を有するが、ドライバーが加重に耐えられないという欠点を持つ。

かつて精鋭部隊が使用。一度部隊が壊滅するも、"脳"だけの状態となり再び戦場に現れた。

その存在が公になると、禁断の急襲機として扱われるようになる。

機体の情報は軍最上級の極秘扱いとなっている。

その他

エイリアンが所有していたもの、所属が不明なものなど。

不明な点が多いが、人類にとって脅威となりうる存在である。

Chariotシリーズ

エイリアンが使用した急襲機クラスの小型戦闘機。

人類の急襲機同様、エイリアンの航空兵器の主力だった。

機銃が実弾ではなくレーザー兵器、大気圏外能力を有するなどの特徴を持つ。

対エイリアン戦争時、鹵獲した機体を有人機に改造し宇宙戦に使用した。

様々なタイプが存在し、確認されているだけで5種類以上ある。

フォーチュン

エイリアンが用いた空母。

ラバーズ同様の特徴を持つ他、艦体はさらに大きくなり、火器やバーナーノズルが増加した他、甲板上にチャリオット射出カタパルトを持つ。

前大戦時は都市上空戦、ジャッジメント制圧戦時に撃沈しており、複数の存在が確認されている。

鹵獲、有人機化されたチャリオット、高速輸送艦へと改造されたラバーズ同様、人類が転用しようとしたが、立て続けに失敗。

中枢掌握体に非常に強固なプロテクトを有しており、唯一突破できた例がICKXのフォーチュンである。

ラバーズ

クジラのような外観をしており、海中、大気圏内外と活動範囲は広い。

フォーチュンに比べ小さく、周囲を守るよう展開していたことから護衛艦と推定される。

主な兵装は、実弾を用いる対空機銃、エネルギーシールド。

シールドはあらゆる攻撃を防ぐが、砲塔やバーナーノズルといった部位に張ることは出来ず、前大戦時そこを人類につかれた。

スフィアード・ペンタゴン消失後はシールドが展開できなくなり、艦体に直接攻撃を加えることが出来た。

UNKNOWN

前線で数度存在が確認された不明機。そのシルエットはチャリオットのようにも、双発の全翼機のようにも見える。また、画像解析から推力ベクトルを制御していると思しきデータも得られている。

とはいえチャリオットと共に行動している場面の目撃例もあり、エイリアン側の機体であることは確かなようだ。

非常に優れた機動性と数々の強力なレーザー砲を備えており、遭遇時は攻撃性も高い。極めて危険な存在である。

交戦はもとより無理な情報収集も控え、即時の待避が奨励されている。